神鳥と黒竜

命を創った光と、世界を創った闇の仮の姿。
光は昼を司る「昼の神鳥」として、闇は夜を司る「夜の黒竜」として、
それぞれ世界に降り立ち、命の傍で世界を見守っていく。

◎昼の神鳥
◎夜の黒竜
世界創造当初から、代々女性のみで構成される。
世界創造当初から、代々男性のみで構成される。
昼の光に命を吹き込まれて生まれた存在。
初代のみ卵から誕生した。
夜の闇に命を吹き込まれて生まれた存在で、
最初は卵である。
時が来ると孵化し、自らの力のみで成長する
(良い育て親に恵まれれば別)。
時が来ると自然に身篭り、子を成す。
親が役目を終えるとき、親の力は子に受け継がれる。
役目を終えるとその身は一度闇に戻り、
再度命を吹き込まれ卵となり新たな命となる。
この行程がある意味で「子を成す」ことであり、
次に生まれてくる子は完全に別個体。
人とも稀に子を成すことができるが、
人との間に生まれた子は神鳥の力は持たず、
外見の一部に面影が残るのみである。
親の死後も力を受け継ぐことはない。
他の竜と子を成すことができ、
人とも稀に子を成すことができるが、
その子に黒竜の力が受け継がれることはない。
神鳥と同様、外見に面影が残るのみ。
彼女の象徴するものは、
「昼」「光」「動」「活力」
「興奮」「希望」「安堵」「自立」。
彼の象徴するものは、
「夜」「闇」「静」「安息」
「眠り」「不安」「恐怖」「拠り所」。
彼女は「太陽光の化身」でもある。
幻獣の負の衝動を鎮める力を持つために
幻獣達から慕われており、
それによって人から誤解を受けることも少なくない。
またの名を「古(いにしえ)の黒竜」。
寿命は約1万年。
寿命は約1万年。
現在の神鳥は
ヴェルシャリア・サニーフェクス。
2527歳。
現在の黒竜は
ディアロクノーウェネティ・ライディエレイニシウス。
2818歳。

光と闇が交わるということ

光と闇は相反するものであり、同時に表裏一体のもの。
普通互いに交わるとことはできないが、
世界が滅びへと向かい、救う術が皆無となった時のみ、
互いに交わり、子を成すことができる。
光と闇が交わることは世界を自ら滅ぼし混沌へ戻すことであり、
世界の「存在」が消滅しないようにするための最終手段である。
光と闇が消滅すると世界の「存在」自体が消滅してしまうため、後にはなにも残らないが、
光と闇が交わり混沌へと戻すことで「存在」を確保し、
混沌から新たに生まれてくる世界にすべてを託すのである。

光と闇の間に生まれてくる子は
光でもあり闇でもある「暁の虹」と
光でもなく闇でもない「黄昏の虹」という怪物である。

「暁の虹」はすべてを有する「有」であり、
「黄昏の虹」はすべてを有さない「無」である。

「黄昏の虹」はとても残忍な性格で、生まれてすぐに光と闇を喰う。
無であるために常に餓えており、
空・大地・命…世界に存在するすべてのものを破壊し、喰い尽くす。
そうすることで、「有」になろうとする。
「暁の虹」は冷酷な性格で、ただ黙ってその様子を見ている。
やがて「黄昏の虹」が「暁の虹」以外のすべてを喰い尽くすと、
「暁の虹」は「黄昏の虹」を喰い、また自らも喰らう。
そうして世界は混沌へと戻る。

やがて混沌から光と闇が生まれ、 闇が混沌を天と地に分け、光は命を創る。
こうして世界が再構築される。
再構築が行なわれた場合、
光と闇はその回数だけ再構築されたときの記憶を生まれながらに有し、
互いに交われば以上に述べた過程が行なわれることも本能として有している。

ヴェルシャリア・サニーフェクスも
ディアロクノーウェネティ・ライディエレイニシウスも
再構築の記憶を有していないため、
光と闇が交わり世界が混沌へと戻されたことは過去に一度も無いとされる。

本来の「暁の虹」と「黄昏の虹」

本来の「暁の虹」「黄昏の虹」は、昼から夜へ、夜から昼へ引継ぎがされる際に、
巨鳥と巨竜が共存することで現われる美しい虹色の空のことである。
昼から夜、夜から昼へと移り変わるまでの間の一時しか見られない。

光と闇が同時に存在する時間であり、ある意味では一時の混沌ともいえる。