白き夜の日

白き夜の日とは、本来夜である時間でも太陽が沈まず昼のままである日のことである。
月に一度この日が来る。

本来このような日は存在しなかったが、
闇夜の化身であるライエンが封印されたことで闇の時間が少しずつ削り取られ、
結果的に「夜の無い日」ができた。
よって白き夜の日ができたのは500年前である。
はじめは数年に1日だったが、時が経つにつれ間隔は短くなり、
今では月に1日、つまり一年に12日まで増えてしまった。

しかしながら、寿命の短い人間にはこの事実を経験で知る者はおらず、
現代を生きる人々にとって白き夜の日の存在はごく当たり前のものである。

昼夜→昼夜→昼昼→昼夜→…というサイクルになるため、
単純にいえば、昼と夜が交互に一度ずつ来る流れの中に
突然昼が続けて三度来るということになる。

夜である時間が減り、光も命も休息を十分にとれなくなったため、
魂は疲労し、荒んだ心を生む。
荒んだ心は幻獣達を刺激し凶暴化させ、人々を襲い、さらに荒んだ心が生まれる。
白き夜の日は負の連鎖の象徴ともいえる。